9月8日|DAY 08 声

生命を撮り、歌い、語り、祈り、
人が表現できる場所を残す。

― 山中順子・aama|30日間の言葉 ―

DAY 08|声

あなたにしかない、声がある。

声は、不思議です。

同じ言葉を話しても、
同じ歌を歌っても、
誰ひとり同じ声にはならない。

そこには、
その人が生きてきた時間が
滲んでいるように思います。

嬉しかったこと。

悲しかったこと。

愛したこと。

失ったこと。

耐えてきたこと。

そして、
今日まで生きてきたこと。

だから私は、
上手な声だけが
人の心を動かすのではないと思っています。

震える声でもいい。

小さな声でもいい。

涙で途切れる声でもいい。

その人が本当に伝えたいと思って
発した声には、

その人の生命が宿る。

私は歌うようになって、
そのことを強く感じるようになりました。

そして音屋369でも、
いろいろな人の声を聴きます。

プロの歌声。

初めてステージに立つ人の声。

懐かしい歌を歌う声。

誰かを想って歌う声。

人生を語る声。

笑い声。

時には、
言葉にならない涙もあります。

すべてが、
その人にしか出せない
「生命の音」です。

だから私は、

誰もが自分の声を出せる場所を
残したい。

人にどう思われるかではなく、

私はこう思う。

私はこれが好き。

私はこれを歌いたい。

私はこう生きたい。

そんな自分の声を、
少しずつ取り戻せる場所。

それが、
私が音屋369でつくっていきたい
「誰もが表現者」という世界でもあります。

声とは、
歌うためだけのものではありません。

自分の生命を、
この世界へ伝えるもの。

あなたは今、
自分の声で生きていますか?

誰かの期待ではなく、
世間の正解でもなく、

あなた自身の声は、
今、何と言っていますか。

少しだけ静かになって、
聴いてみてください。

きっとそこに、

あなたにしかない声があります。

明日は、

DAY 09|悲しみ

消すことのできない悲しみと、
それでも生きていく生命について書きます。

山中順子|aama