
生命を撮り、歌い、語り、祈り、
人が表現できる場所を残す。
― 山中順子・aama|30日間の言葉 ―
DAY 05|島
海がある。
森がある。
風が吹く。
雨が降る。
太陽が昇り、
やがて沈んでいく。
人が生まれるずっと前から、
自然はそれを繰り返してきました。
私が奄美に通い、
島の人々や100歳を超える方々、
祈りや暮らしを撮り続ける中で、
教えてもらったことがあります。
それは、
人は自然を支配して生きているのではなく、
自然の中で生かされている。
ということ。
海から恵みをいただく。
大地から食べ物をいただく。
木々がつくる空気を吸い、
水をいただき、
太陽の光を浴びて生きる。
考えてみれば、
私たちの生命に必要なものの多くは、
人間がゼロからつくったものではありません。
島の暮らしを見つめていると、
その当たり前のことを
何度も思い出させてもらいます。
そして奄美には、
自然に手を合わせ、
祖先を敬い、
季節の巡りとともに生きてきた
人々の営みがあります。
私は写真家として、
その姿を記録してきました。
そして今は、
奄美ユタとして祈ることも、
私の生命の一部になりました。
海も、
森も、
人も、
動物も、
祖先から受け継いだ生命も。
すべて別々ではなく、
大きな生命の巡りの中にいる。
だから自然の中に立つと、
私は自分が
少し小さくなったように感じます。
同時に、
「私も、この地球に生きる
ひとつの生命なのだ」
と思えるのです。
自然は、
何も言わない。
けれど、
たくさんのことを教えてくれます。
急がなくていい。
巡るものには時がある。
嵐の日もあれば、
凪の日もある。
そして、
夜のあとには朝がくる。
それは、
人の人生も同じなのかもしれません。
今日、
少しだけ空を見てみませんか。
風を感じ、
木に触れ、
海を眺める。
そして自分もまた、
自然から切り離された存在ではないことを
思い出してみる。
あなたが自然の中で、
「生きている」と強く感じた瞬間はありますか?
明日は、
DAY 06|聴く
言葉になる前の
「人の心の声」について書きます。
山中順子|aama
